未来の子どもたちのために…

私は、三重県伊勢市にある皇學館大学文学部教育学科にて教員免許を取得しました。

教育実習で素晴らしい子どもたちと触れ合えて楽しかったのですが、授業をすることが私にとって何か違和感があり、こんな気持ちで教師になってはいけないと将来について自問自答を繰り返す日々が続いていました。

そんな中たどり着いた選択肢がフリースクールでした。

フリースクールとは、現在ではレギュラースクール（公的な学校）以外での学び場を求める子どものための居場所となっています。

三重県津市にある「NPO法人フリースクール三重シューレ」様のところでお世話になることを決め、最初はボランティアスタッフとして関わらせていただいてました。

後に正式スタッフとなり、地元東員町と四日市のフリースペースの代表を務めさせていただき、その活動は新聞にも取り上げていただき利用者も少しずつ増え順調にきていました。

これらはNPOとしての活動で週に数回の開催だったため生活を維持するだけの収入はなく、バイトをいくつか掛け持ちしていました。当時のSNSは現在のように充実しておらず、クラウドファンディングやICOといった資金集めもなく、こつこつ直接人と会い賛助会員をお願いするという方法で出資を募っていました。私自身の知識不足や未熟さにより、とうとう資金が底をつき活動を続けていくことが不可能になってしまい約２年という短い期間で閉じてしまいました。

自分の生活を立て直すためフリースクール活動から離れ、職を探すためにハローワークへ行ったところ、なんと小学校の教員の募集がありました。これまでの活動経験を生かして教員生活を送ろうと応募したところ即採用が決まり、応募から３日後には教壇に立っていました。

フリースクールは子どもがやりたいことを応援する環境を大人が作り上げるというものに対し、レギュラースクールでは国が決めたカリキュラムを子どもが学習していくというものです。学校・学年・クラスといった枠組みの中、教育実習では掴みきれなかった制限によって私の教育活動やフリースクールの経験を活かすことはできませんでした。

過去に子どもと関わる活動として、学童保育・青年団長・少年陸上クラブコーチ・家庭教師・塾講師・子ども電話相談・スイミングインストラクター・体操教室講師といった様々なことをしてきましたが、やはり私の教育活動の理念はフリースクールで発揮されると感じ、自分でもう一度立ち上げたいという強い思いのもと教師を辞めました。前回の経験もあって準備が必要だと思い、自営業（後に経営者）という道を選び収入と時間を手に入れてから夢の続きを叶えようと行動を起こし現在に至ります。多くの方々の支えや援助もあって、株式会社ETERNAL.BONDSという法人をもち日々努力・日々成長させていただいております。

フリースクールでは決められた先生はおらず、子どもの目的にあったスペシャリストを用意し、学びたい意欲と教えたい熱意のマッチングを図ることで効率的な学習や経験を築き上げることができます。これまでいただいたご縁の中に素晴らしい専門の知識や技術をお持ちの方が大勢いらっしゃることが私の夢を後押ししてくれる要因の一つとなっています。

現在は二児の父親になることもでき仕事と育児に追われていますが毎日が満たされています。

まずは自分の子どもの充分な教育環境を作り上げ、その環境の輪が広がり、集いや活動の場所が必要となったときに初めてフリースペースやフリースクールといった箱を用意するというイメージを持って、来たるべくタイミングまでに経済力と自由な時間を手に入れるべく目の前のことに全力で取り組ませていただいています。

私自身、ご縁を大切にし、驕ることなく謙虚な姿勢で様々なことに挑戦し続け、未来を担う宝である子どもたちのより良き手本となる人間となります。そして皆様の資産を築き、いつまでもお互いを応援しながら支え合う絆を作り上げるために、事業を創造し続ける会社にしていきます。

今後とも皆様のご指導、ご支援を心よりお願い申し上げます。

※当時に掲載していただいた新聞の記事です。